自由診療と保険診療の違い

みんな知ってた?歯医者の保険診療と自由診療の違いがわかる具体例

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歯医者に行くと、保険のきかない治療、いわゆる自由診療を勧められた経験はありませんか?

世間一般的には、「高い」「高価だ」という印象が強いのですが、もちろんそれで終わりではありません。

もし、これで終わりだったら、完全自由診療の当院はある意味ブラックジャックのようです!
この違いを、完全自由診療専門の歯科医として、この違いを説明したいと思います。

保険診療

保険診療で行えることとは?

保険診療では痛みを取り、最低限の機能と審美を回復する事を主な目的としています。安価で良質な治療が受けられるシステムです。

  1. 虫歯治療→虫歯を取って詰め物(レジン)をする。型を採って銀歯を作って虫歯の穴をふさぐ。
  2. 補綴治療→虫歯が大きい場合は、歯を一回り削って型を採り、銀歯や樹脂の歯を接着剤で付ける。差し歯治療。
  3. 根の治療→歯の神経(歯髄)を取る治療。または神経を治療済の歯の根に膿が溜まった場合の治療。
  4. 歯周病治療→歯周病、歯槽膿漏の治療。歯磨き~歯垢・歯石を取って歯を磨く
  5. 義歯(入れ歯)治療→金属のバネとプラスティックの入れ歯、またはプラスティック製の総入れ歯
  6. 外科治療→抜歯、骨折、腫瘍、嚢胞などの手術

では、保険診療のデメリットとは?

「見た目の美しさ」や「治療の精度」は限界があります。材料は保険の枠内で決められたものしか使えません。先進医療も保険では対応していません。

診療単価が安い分、歯科医院では時間をかけて丁寧に診察できない事情があります。「話を聞いてくれない」「説明が足りない」といった声や、「待たされる割に治療はあっという間に終わってしまう。」「何ヶ月も通っているのに一向に治らない」というのも時間をかけて診察しない事が定着してしまって悪循環になっていることがあります。

  1. 虫歯治療→詰め物(レジン)は単色で歯との境が見えやすく、削れやすい。型を採って作る詰め物は銀歯になる。
  2. 補綴治療→被せもの(クラウン)は奥歯は銀歯、前歯は銀歯にプラスティックを貼り付けたもの。
    銀歯に共通するデメリットは、歯との境目が大きく、汚れが溜まりやすいため、再び虫歯になったり、歯周病が進んだりする。見た目に悪い。アレルギー源になりやすい金属を多く含む。精度は金合金などと比べると劣るため外れやすい嫌いがある。
  3. 根の治療→時間がかかる治療ながら難易度が高く、正しく治療できている方が少ない。
  4. 歯周病治療→時間がないことから、歯垢や歯石が取り切れていないことが多い。また、急いで取るために痛みを伴うことが多く、歯の表面に細かい傷が残って、治療前よりも汚れが付きやすくなる。
  5. 義歯(入れ歯)治療→金属のバネとプラスティックで作る部分入れ歯は、本来は応急的な入れ歯であり、長期間に亘って使うことを想定していない。長距離の使用でバネをかけた歯に虫歯や歯周病の問題がおきたり、かみ合わせが歪んでくる。
  6. 外科治療→抜歯や病気に対する手術ではなし。時間が少ないこともあり、大学病院に紹介されること多い。自費に関わる外科手術は適応外になる(インプラント前の骨の移植手術や矯正のための抜歯など)

 

自由診療

自由診療で行えることとは?

保険診療で使えない材料を使えること、保険で認められていない治療を行えること(先進医療を含む)が挙げられます。自費診療は歯科医院によって考え方は様々ですが、一般的にはより良い治療を目指していることが多く、単に材料を変えているわけではないことが多いです。

  1. 見た目の美しさ(審美的な治療)
    ・銀歯ではなく、セラミック製の白い歯にできる
    ・樹脂の歯ではなくセラミックの方が美しさが長持ちする
    ・入れ歯は銀色のバネではなく、バネのない入れ歯が作れる
    ・入れ歯のバネがないインプラントのほうが見た目にも自然
  2. 治療の精度(どれだけ治療が正しく出来るか)
    ・銀歯よりも金合金やセラミックの方が歯により隙間なくピッタリとフィットした歯が作れる
    ・保険で不適切な治療が多い根の治療を正確に行うことで痛みも取れ、根の先の病気が治る
    ・歯周病の治療は歯垢や歯石を残さず取る事が出来る、歯周病を治すことができる
    ・歯周病を治す特殊な手術ができる
    ・歯周病を治すための薬が使える
  3. 機能性
    ・入れ歯とは違う、自分の歯と同じ噛みごたえがあるインプラントができる。
    ・歯並び、噛み合わせを治す矯正治療ができる
    ・根の治療を正確に行い、痛みを取る事が出来る
    ・歯周病の治療を正確に行い、歯周病を治すことができる
  4. 歯周病治療→歯周病菌の検査や、骨を再生させる手術、そのための薬剤などが挙げられます。
  5. 時間(治療と相談に時間をかけれるか)
    ・治療の相談に時間をかけることができる
    ・顕微鏡を使った根の治療や歯周病、セラミックの治療には時間が必要

自由診療だから安心とも言えないわけとは?

歯をキレイになおして長持ちさせたい、そんな人には自由診療は魅力的ですが必ずしも安心とも言えません。なぜでしょうか。

  1. 歯科医療は歯科医師の力量と患者さんの条件、材料の条件などで結果は変わってくる部分があります。歯の形や色、噛めることなどが患者さんが望んだ結果と必ず一致するかはわかりません。事前によく歯科医師、スタッフと相談しましょう。質問に対して誠実に回答してくれる医院が望ましいと思います。
  2. 自由診療は材料や手技の違いがあることは触れましたが、歯科医療は手仕事であり、技術の差が結果に大きく反映します。例えば、歯の色や形は見れば評価できますが、中の根の治療は正しく行われているのか?虫歯は本当に取り切れているのか?正しく形が成型され、キレイな型採りがされたのか?これらは長年使ってみなければ結果がわからないことも多いです。正しく治療されているかの一つの目安は歯科医師や歯科衛生士が高倍率の拡大鏡や手術用顕微鏡を使っているかです。歯を高倍率で診なければ正しい仕事はできません。
  3. 自由診療は歯科医院と患者さんとの間で交わされる契約です。費用も高額になりますので、契約内容を書面で確認できる事が必要です。治療が中断した場合や途中で転院したい場合、治療費の返還について明記されていることを確認しましょう。

ひどい歯周病を治療せずにインプラントを入れられて、インプラントが次々と抜け落ちていくのを食い止めることが出来た例を見ていただければわかるのですが、高い治療法を行っているから安心というわけではありません。

歯医者によって、自由診療の料金が違うのは、なぜ?

費用の設定は歯科医院の自由

自由診療の金額はある程度の相場はあるにせよ、医院によって様々です。自由診療は歯科医院と患者さんとの間の契約ですので、保険診療のように決まった金額があるわけではありません。千円以下で食べられる定食屋さんもあれば10万円以上する懐石料理もあるのと似ています。

安ければ良いというわけではない

近年は歯科医院の競争が激しくなっており、自由診療の金額を下げることで患者さんを集めようとする歯科医院を見かけます。費用を下げるということは、かかるコストを下げて、数を増やすことで利益を得ているということです。

コストを下げるには、①治療にかける時間を減らす②治療にかける材料のコストを減らす③外注技工料を安価な外注先にするなどです。

例えば、前歯のセラミック治療を考えてみましょう。通常1回60分の治療を4~5回かかるところを2回で終わるとしたら、最低限の時間しかないことを意味しています。

最後にどのような歯になるのか、仮歯の段階ではわかりません。

最後に出来上がってきたセラミックが色・形・かみ合わせなどがイメージと違うと言って問題になることは少なくありません。患者さんに十分な時間をかけて新しい環境に慣れてもらう、あるいは仮歯で最終イメージを修正しながらゴールに向かって進めていくといった共同作業が必要ですが、回数が少ないことは患者さんと歯医者さんとの間のコミュニケーションがないことを意味しています。外注技工所も競争がありますが、おおむね料金とクオリティは比例します。

自由診療をする価値はあるのか?

自由診療で大きな費用を払うのにその対価が得られないとしたら、大きな問題です。本当に自由診療をする価値はあるのでしょうか?

  1. 自由診療でしか得られないものがある→入れ歯ではなくしっかり噛めるインプラント、銀歯や色褪せるプラスティックではなく自然の歯と変わらないセラミック、かみ合わせそのものを治せる矯正治療、薄くて顎にぴったりとフィットする入れ歯は自由診療でしかできません。また定期検診のクリーニングは病気でないため、国が保険の扱いを認めていません。
  2. 自由診療自体の質は底上げされている→歯科医院によって治療の質の差は大きいことは事実ですが、10年、20年前と比べると歯科も情報が広がり、目を覆うような劣悪な治療は少なくなったように感じます。
  3. 医院をしっかりと選ぶ→大事な体の一部を預ける歯医者選びは慎重にしましょう。情報を開示しているか、経験は豊富か、質問に誠意をもって答えてくれるか、費用は明朗か、などは実際に複数の歯医者さんに足を運んで検討しましょう。ネットの情報は真偽のほどは?とも言えるものが混じっていますので、参考程度にする方が良いかと思います。

完全自由診療の意義(まとめ)

当院は、これらの理由から保険診療を扱っていません。完全に自由診療だけです。なぜ、保険を扱わないのか?その意義を説明します。

  1. 自由診療で必要なのは技術を発揮する時間→自由診療では材料が変わるのはもちろん、高い技術が要求されます。材料を変えればいいというものではないことは先に述べました。高い技術を発揮するには高倍率の拡大鏡や手術用の顕微鏡が必要です。例えば、米粒に名前を書くような仕事を1~2時間に亘って行うということです。
  2. 自由診療で必要なのは患者さんとのコミュニケーションする時間→何よりも大切なのは患者さんとのコミュニケーションです。実際に治療を始める前に患者さんの歯の状況、かかる費用や時間など、納得がいくまで説明をします。毎回の治療も始める前に何をするか、終わった後には今日は何をしたかを説明しています。患者さんの質問にも納得がいくまで回答します。
  3. 保険診療と自由診療を混在させない事がクオリティーを保つ→保険を扱うということは、保険でカバーできる治療は保険で行う義務があります。当然、費用が安価なほうが皆さん喜ばれます。そうなると、前述の時間が確保でません。そして、隣で保険診療の急ぎの治療をしていたかと思うと隣で自由診療の治療をするといった、歯科医師としても切り替えが非常に難しい状況に陥ります。レベルの違う仕事を時間に追われる中で切り替えることはできません。

 

保険診療に通院していた治療例

実際に保険診療を受けても全く噛めず、いつも歯茎が腫れていて、1本ずつ歯を失っていた患者さんです。

長いこと、近所の歯医者さんに通っていましたが、診療の時間も短く、先生と話すような時間はありませんでした。いつもちょこっと手を加えるような感じで、一向に噛めるようにはなりませんでした。前から見ると入れ歯の銀色のバネが見えています。
保険診療術前正面

左から見たところです。上も下も入れ歯が入っており、歯にはプラスティックや金属の詰め物がしてありますが、はみ出ているような状態です。保険診療術前左側

 

右側から見たところです。やはり、入れ歯が入っていますが、継ぎ接ぎのように見えます。とてもキレイに洗えるような状態ではありません。銀歯も見えています。
保険診療術前右側上顎を噛む方向から見たところです。左右の入れ歯と奥歯の銀歯が見えています。
保険診療術前上咬合面下顎を噛む方向から見たところです。左右にまたがった入れ歯です。奥歯はすべて入れ歯になっています。
保険診療術前下咬合面全体を診ているX線です。開いたの奥歯が無いこと。上顎の奥歯は歯周病でほとんどの骨が溶けており、グラグラしていて、とても入れ歯を支えられる状態ではありません。白く見えているのは銀歯の部分です。
保険診療術前パにラマX線

自費診療をする価値はあるのか?

では、この患者さんが自費診療を受けるメリットがあるのか、またデメリットはあるのかを考えます。

上下左右ともに奥歯がなくなります。

患者さんの要望として最も大きいのは「噛めないこと」でした。続いて、「長持ちする治療」プラス「見た目の自然感」と続きます。

自費診療のメリット

保険診療では金属のバネとプラスティックの入れ歯しか選択肢がありません。ブリッジは奥に歯がなければできません。

自費診療の入れ歯ならチタンや金合金、コバルトなどの金属の骨組みを使用した歯にピッタリとした入れ歯を作ることができます。ただし、バネが必要なことは変わりませんので、笑うとバネが常に見えることになります。

噛みごたえは保険の入れ歯に比べるとずいぶんと噛めます。しかし、インプラントと比べると、やはり入れ歯は入れ歯でしかありません。雲泥の差があります。

「噛めること」を最優先に考えると、インプラントで奥歯を回復する方法が第1選択になります。かつ、インプラントは入れ歯のようなバネがありませんので、「見た目の美しさ」、自然感も同時に満たされます。

そして、「長持ちすること」はインプラントでは最も重要な事です。どんなに良い入れ歯でも歯茎で噛む以上、かみ合わせはゆっくりとズレていきます。10年経った時に、入れ歯で噛み合わせが歪んでくるのか、インプラントで維持されているのか、はずいぶんと大きな違いです。

一度歪んだ噛み合わせは治すのは大変な治療です。ここでもインプラントの「長持ちする」治療が優位と言えます。

自費診療を行った結果例

上下左右の奥歯は歯周病で抜歯、歯がなくなった後にはインプラントを計画しました。インプラント行うには限られた骨しかありませんでしたが、短いインプラントと斜めに埋めることで対応しました。銀歯の部分と前歯も1本セラミックで治しました。
自費診療結果例正面
自費診療結果例右側

 

 

 

奥歯の歯が長いのは、歯周病でなくなった骨を補うことなくインプラントをしているためです。骨を移植することは可能ですが、治療が難しく、時間も費用もかかるため、患者さんの同意が得られる場合はこのような対応をします。実際はここまで口を開けませんので、普通に人とお話する分にはまったくわかりません。
自費診療結果例左側

自費診療結果例上顎
自費診療結果例下顎

患者さんからのお礼の手紙

治療を終えた患者さんからお礼の手紙を頂きました。

患者さん K.W.さま 女性62歳

私と北川先生の出会いは、こんなことからでした。自宅近くの歯科医に何年も通院していましたが一向に良くならないのです。

良くなるどころか増々悪くなるような気がして思い悩むようになりました。

これでは自分の歯が無くなってしまうのではないか心配になり、気持ちが追い込まれまして、娘(歯科衛生士)に相談したところ北川先生を紹介してくれました。

とにかく先生にお会いしてお話をしてみよう、それから治していただくかどうか考えようと思いました。

先生は口の中全てをみて歯の悪いところ、口の中の様子について説明をして下さいました。治療していただこうと決心しました。それから治療が始まりました。

歯の悪いところを治し、歯の欠損してしまったところはどうするか、部分入れ歯かインプラントがあるとのこと。インプラントに出来るかどうかCTにより判断するとのこと。(神経、骨密度の関係等いろいろありインプラントに出来ない場合もあるとのこと)

私の場合はギリギリのところでインプラント可能と判断されました。私はどちらにするか迷いました。先生に双方のメリット・デメリットを伺いました。インプラントについては特に手術に要する時間・麻酔の方法等得心のいく迄説明を受けました。説明を受けインプラントにすることに決めました。

丁寧な説明を受けたとはいえ、不安がないかといえば嘘になります。不安だらけでした。

けれど治療・手術等が進むにつれ、そんな不安はなくなりました。先生のゆっくり時間をかけ丁寧に根気よく治療をし、すばやく手術をし、今日したことの説明と次回のすることの説明を受け本当に安心しました。

こちらが疲れる程しっかり治療等に精魂を傾けられ終わると私の方から「お疲れ様」とことばが出るほどでした。

すべての治療が終了し、インプラントにしてよかった。このような治療を受け私はほんとうに幸せ者と思います。北川先生ありがとうございました。これからもアフターケアよろしくお願いします。

 

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■精密検査込みの初診 :40,000円(税別)
■応急処置:3,000円~(税別)

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